静岡田町診療所について

　私と静岡健生会の歴史をさかのぼると、田町診療所が16床の有床診療所になった1979年から井田正彦医師と交代するまでの4年間、所長として田町地域の皆さんと関わったのが始まりです。1984年には三島共立診療所(現三島共立病院)の有床化に合わせて、夫の小林正二医師とともに診療に加わりました。その後三島共立病院を退職し現在の清水区で清水くさなぎ内科小児科医院を立ち上げ、地域医療に取り組んできました。

退職年齢を迎えその診療を引き継いだところで再び静岡健生会から声がかかり、2014年から新診療所建設後の2021年4月まで8年間田町診療所の所長をつとめてきました。とにかく田町地域の患者さんはじめ皆さんはとても親しみやすく、「地域に根差した医療を」と頑張る原動力となりました。　　

　現在週2日～3日午前・夜間外来診療と午後からの訪問診療などを田町診療所で担当しています。診療の合間には市内や伊東にある畑で様々な作物の収穫に汗を流しており、それを月1回のフリーマーケットなどで皆さんに喜んでもらっています。いま「新たな戦前」といわれる日本で、こうした日常が壊されないよう地域のみなさんと過ごしていきたいと思っています。

　2023年4月から田町診療所の所長に着任しましたが、1年間つとめ通勤との関係で改めて小林先生に所長をお願いすることとなりました。 

　私は徳島大学医学部を卒業後愛知民医連で研修を受け、名古屋大学医学部外科等での診療を経て1992年から静岡健生会三島共立病院に入職し、30年が過ぎようとしています。

三島共立病院では当時外科や小児科も担当し、現在は乳腺外来、内科を中心に診療しています。 2012年からは沼津の米山町クリニックの支援にも入っています。

引き続き田町診療所での診察は継続しますので、どうか気軽に声をおかけください。 

　「お金の心配をしないで安心してかかることのできる診療所がほしい。」静岡田町診療所はこうした地域の皆様の願いから誕生しました。民医連加盟事業所として開所してから50年を経過した現在も、相次ぐ医療保険制度の改悪や負担増のもとで、必要な医療が受けられない方が増えています。また、「ワーキングプア」の問題のように、社会保険に加入している方でも、所得が低く医療費の支払いができない方も存在します。本来は憲法25条の生存権の保障にもとづき、公的責任において医療を受ける権利を守るべきです。

　私たちは、国に対し改善を求めると同時に、現実にお金がなくて必要な医療が受けられない方に対し、無料または低額な費用で診療できる無料低額診療制度を設けています。制度の利用に際しまして、担当者が対応いたします。お気軽にご相談ください。

TEL:054-253-9101